物理学者が「科学哲学」に対して抱いた疑問を哲学者に直接ぶつける対談本

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本のタイトル

『科学を語るとはどういうことか』
須藤 靖(著/文)
伊勢田 哲治(著/文)
発行:河出書房新社

【著者の紹介】

須藤 靖  (ストウ ヤスシ)  (著/文)
1958年、高知県安芸市生まれ。東京大学大学院理学系研究科教授。著書に、『一般相対論入門』『ものの大きさ』『解析力学・量子論』『人生一般ニ相対論』『三日月とクロワッサン』『主役はダーク』など。

伊勢田 哲治  (イセダ テツジ)  (著/文)

1968年、福岡県福岡市生まれ。京都大学大学院文学研究科准教授。著書に『疑似科学と科学の哲学』『哲学思考トレーニング』『倫理学的に考える』など。共編著に『科学技術をよく考える』など。

【本を読んだ感想】

 物理学者が「科学哲学」に対して抱いた疑問を哲学者に直接ぶつける対談本

 物理学者である須藤さんが抱える疑問は「科学哲学が設定する問題は最終的に趣味の問題(どちらが当人にとって好ましく思えるのか)に帰着せざるを得ないものでしかなく、そのような問題をわざわざ設定することの意味が分からない」というものでしょうか。
 そして、これに対し哲学者である、伊勢田さんが丁寧に(いや、ホントに丁寧に)応答していきます。この中で、徐々にお互いの認識の違いと結局相容れない部分とが明確になっていきます。

 須藤さんの持った疑問については、僕も思うこともないわけでないので、それに対する伊勢田さんの回答は分かりやすくありがたい。

 もちろん、時に分からない部分もありますし、対談自体は「なるほど、そういうことだったんですね(握手)」みたいに互いの綺麗な納得では終わりませんが、そこも含めて面白い本です。

 須藤さんの言葉は時に強い批判、時にただのいちゃもんにしか見えない部分もありますが、おそらく真に「知りたい、納得したい」という気持ちの表れなんだろうと思えば少しだけ、気にならなくなるかもしれません。

 また、「読みやすいテンポの良い本」に慣れてしまった僕みたいなものには「根本的に議論が噛み合わない平行線」的な部分がちょっと辛かったりもしました。

 ただ、そこで互いに理解を放棄しきらない態度は見習わねばならんとも思います。

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