”メタバース”とは、SF作家ニール・ステゥヴンスンによる造語が由来です。
「インターネット上に構築された仮想の三次元空間で自分の分身であるアバターなどを用いて接する環境」とされています。少し前で言えば、セカンドライフ、最近ではフォートナイト、ロブロックス、クラスターなどがメタバースを志向して作られているサービスと言えます。
最近、社名を「”メタ”」に変更したフェイスブックのフェイスブックホライゾン、VRチャットやフォートナイトのような完全な仮想世界と、ポケモンGOなどの現実空間内包型といった分類に大きく分かれます。現実空間内包型はデジタルツインとも呼ばれていまして、仮想空間型との大きな違いは現実空間も仮想空間ととらえているところにあります。
メタバースの必須条件を7つ
現実空間自体にもう一つの仮想空間「バース」としてとらえ、バーチャルな仮想空間とリアルな現実世界が共存する状態です。メタバースについては、アメリカベンチャー投資家マシュー・ボールさんが、2020年にメタバースの必須条件を7つ上げています。
7つの必須条件
①永続的であること
一時停止やリセットなどは存在せず無限に続く
②同期的
実社会と同じく、同期的な状態
③無限の同時接続ユーザー
ユーザーそれぞれが存在感をもつ
④完全に機能した経済
個人や企業が価値を生み出し報酬を得られる
⑤実社会との垣根なし
リアス/バーチャル、オープン/クローズ、プライベート/パブリックにまたがる体験となる。
⑥相互運用性
プラットフォームの垣根を超えた体験
⑦幅広い人々の貢献
個人や企業などが大量のコンテンツや体験を提供する。
この①から⑦を満たす状態のことをメタバースとしており、よくアニメなどであるヘッドセットをかぶってVRワールドで活動しているだけではメタバースとは呼べないのです。
また、概念自体が、時間とともに拡張さて、現実世界を仮想化したものやそれも包括したインターネットエコノミーのことメタバースと呼ぶことが増えています。また、2021年にNFTの台頭によりメタバースも大きく変化しました。
オープンメタバース
NFTがメタバースにもたらすには、現実空間と仮想空間の共存にあります。
NFTにより、複製可能なデジタルデータが唯一無二のもとなりました。(この点はこちらのブログで詳しく書いています)そのためデジタルデータが現実のものに近い存在になったわけです。
NFTはメタバースにとって次の①から③のような重要な要素があります。
①価値の希少性の担保
②アプリケーションを超えて所有し行使できること
③実質的な価値をもつこと
特に②アプリケーションを超えて所有し行使できることのポータビリティが概念としては重要であり、「いままでとなにが違うのかと思われるかもしれないが、現行インターネットカルチャーの概念を覆すほど重要なのです。
例えば、いままであるアプリケーションでかったアイテムは、そのアプリケーションでしたりようできないことが大半です。しかし、NFTはどのアプリケーションにも属さないため、アプリケーションをまたいだ権利執行が可能です。
デジタルアイテムをを自分で所有するという概念は過去にでてきたこれまでのメタバースとは大きくことなり、新しいメタバースの概念を生み出す可能出があるのです。
今後の可能性としては、いままでメタバースではその世界で購入したものはその世界しか利用することができませんでしたが、NFTの登場によるあるメタバースで購入したアイテムなんかが将来的に別のメタバースで利用できる可能しれないのです。
現実の物質アイテムの多くはメルカリなんか二次販売が容易に行えます。このようにNFTもどのショップで買っても相互性がある限りどのショップでも二次売買が可能なのです。
クローズからオープンへ
いままではデジタルデータはクローズドな空間でモノのやり取りしかできなかったですが、NFTの登場によりオープンなマーケットに変化したのです。
メタバースにおけるNFTは自由自在
土地、不動産、音楽、アートなどのカルチャー、イベントチケットなどがNFTとして取引されています。思いつくものすべてが「NFT×メタバース」といってもよいかもしれません。
事例
(1)代表的なNFTがメタバース上の土地
サンドボックスやクリプトボクセルズ、ティセントラランドといったNFTファーストなメタバースは基本的に土地という概念をもっております。
①クリプトボクセルズ
キューブ上のオープンワールド型メタバースユーザーは所有した土地に対して自分の好きなように空間をエディットしたり自分の所有したNFTアートを飾ったりできます。
(2)メタバース×ファッション
(3)NFT系メタバースのイベント
(4)バーチャル空間に自分のギャラリー
(5)バーチャル建築士
メタバース実現における課題
最大の問題は利権問題。NFTの大きな特徴としていままで説明してきましたが、そのためNFTを意識した権利といままでのインターネットビジネスの権利では考え方が異なります。
既存のIPビジネスがNFTに進出しづらい点はオープン性にあります。いままでは利用先を絞ることで許諾料をいただくというビジネスが構築できたのですが、NFTになれば、垣根を超えて利用できてします。
このため、NFTに封入する情報はパブリックにするものと権利の行使先を限定するもので使い分ける工夫が必要となります。
まとめ
今回はメタバースについてブログを書きました。アニメでよくあるものがメタバースではないことがわかっていただかと思います。
個人的には、このような世界が新しい時代の幕開けにあるのではいかと期待しています。今後も引き続きブログで投稿していきますので是非ご覧ください。
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