恐竜絶滅の謎を探る!恐竜好きにおすすめ本厳選2冊の感想・レビュー!

恐竜絶滅の謎を探る!おすすめ本厳選2冊
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 恐竜の姿や生態について、私たちは多くのことを知ることができますが、彼らがなぜ突如として絶滅してしまったのかという謎は、今も尚解明されていないことが多いです。そこで、本記事では、恐竜の絶滅について探求する上で欠かせないおすすめの本を厳選した特におすすめの2冊を紹介します。

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目次

厳選2冊の紹介と要旨・感想

ダイナソー・ブルース 恐竜絶滅の謎と科学者たちの戦い

尾上 哲治(著)
発行
閑人堂

 【要旨・感想】
 恐竜の絶滅した理由を訊かれたら、おそらく多くの現代人は当然のように『巨大隕石の衝突』と答えるかと思います。
 しかし、この定説がどのようにして形成されてきたのか、そして、私自身が今後の発展として考える方向性について、この本が示しています。実は、1984年には、欧米の古生物学者約400人を対象に行われたアンケートでは、87%が「天体衝突による大量絶滅」を支持していないという結果が示されていたのです。

 専門家ですら支持しづらい仮説だったことがわかりますね。

 さらに、2008年には、インドのデカン・トラップ火山説が復権しかけたこともあったという記述もあります。まだ40年前には定説とされていなかったことが分かります。

 定説というものの厳しさを感じます。

 この本では、巨大隕石の衝突がなぜ大量絶滅に繋がったのか、というストーリーもしっかりと説明されています。私自身も、衝突による塵の放出と長期間の太陽光の遮断という認識で止まっていた知識が、更新されました。

 本書は、そういった点で共感を持てるものであり、恐竜の絶滅に関する知識を深めたいという方にもぜひお勧めしたい一冊です。

鳥類学者 無謀にも恐竜を語る

川上 和人(著/文)
発行
新潮社

【要旨・感想】
 先日、会話のなかで、「恐竜って絶滅してないんですよ、鳥になったんですよ」、と突然言われて、なぜ今?とも思ったんですが、振り返ってみるに確かにどう恐竜が鳥と繋がるかを知らんなとも思って、思い出したこの本を買って読んでみました。この本によると、恐竜は大きく2つに分けられます。鳥盤類と竜盤類です。そして、鳥類は竜盤類の中の獣脚類から進化したものだとされています。驚くことに、鳥は鳥盤類から進化したわけではないのです。これはまさに「落とし穴」ですね。
 
 この本で面白かったのは、恐竜の前足についてです。獣脚類の前足はとても小さいため、体のバランスを保つためには使いませんでした。しかし、恐竜は使わない前足が小さくなったのに対し、鳥類は翼という全く別の用途に転用したのです。こんな発想があったのかと、驚きました。
 
 また、空を飛ぶ「翼竜」と鳥の違い、今の鳥ではほぼ失われた「尾」の役割、そして鳥の特徴である「くちばし」についても学びました。そして、第3章では、「無謀にも鳥から恐竜を考える」というタイトルで、色や鳴き声、食性、巣、繁殖行動など、鳥と恐竜の共通点について深く掘り下げていきます。著者は、適切に根拠を示しつつ記述する部分と、空想やノリで書かれる「当時の様子」をうまく組み合わせており、読みやすく飽きさせない文章力に感心しました。

 ただ、一点だけ難しいと感じたのは、どこまでが「共通見解」でどこからが「著者の頭の中」かがわかりにくいところでした。著者は自分があくまで鳥類学者であると述べていますが、「鳥は恐竜だ」という見解を最初に出したのは鳥類学者だから、自分も立派な恐竜学者だと冗談交じりに言ってみたりするユニークさもあり、堅苦しさはなく最後まで楽しく読めます。

まとめ

 恐竜がなぜ絶滅してしまったのかという謎は、今でも科学的な議論が続いています。そこで、本記事では、恐竜絶滅について深く掘り下げたおすすめの本を2冊紹介しました。

 少し変わった角度からも恐竜絶滅について考えることができる本を紹介しましたので、あまりカチカチに恐竜絶滅について考えずに、誰一人見たことのない恐竜絶滅について考えてみるのもいいと思います。

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