読書の楽しさといえば、短時間で心に響く物語に触れることができる短編小説がひとつの魅力ですよね。
今回は、あなたの心に刺さる言葉が詰まった感動の短編小説を6選ご紹介します。どれも読む者の心に深く残る物語ばかり。
忙しい日々の中でも、ふとした時間に読める短編ならではの感動を味わってみてください。あなたもきっと新しいお気に入りの一冊と出会えるはずです。
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感動の短編小説おすすめ6選
パパイヤ・ママイヤ
【感想と要旨】
私たちの、夏の奇跡的な物語
17歳の夏、SNSを通じて出会ったパパイヤとママイヤは、木更津の小櫃川河口の干潟で初対面を果たします。アルコール依存症の父親を持つバレーボール部のパパイヤと、芸術家の母親に育てられた写真好きのママイヤ。
この二人は、流木が積み重なる「木の墓場」と呼ばれる場所で週に一度会うようになり、心を通じ合わせていきます。
そして、奇跡のような出会いが、二人の夏を特別なものに変えていく――。
「あなたと一緒にいる時だけ、なりたい自分になれる気がするんだ」
若くて儚いが、輝かしい彼女たちの一夏を瑞々しい筆致で描く、新時代のガールミーツガール小説。
鴨川ランナー
初めて「京都文学賞」というものを知りました。
受賞作の『鴨川ランナー』ともう一つの作品『異言』(タングズとルビが振られています)の2作品についてです。
どちらも、日本語を母国語としない人物を主人公にした物語です。
『鴨川ランナー』は、「きみ」という2人称で文章を繰り返すことで、独特な距離感を表現した作品になっています。
『異言』も素晴らしい作品です。
自分に求められる役割との向き合い方が描かれています。
装丁も魅力的で、ぜひ一度読んでみてください。
旅する練習
新型コロナウイルス感染症の流行により様々な予定がキャンセルになる中、サッカーが好きな女の子と小説家の叔父が、一週間の徒歩旅行を始めます。
目的は、女の子が以前合宿所から持ち帰ってしまった本を返すこと。
旅の途中で、女の子はリフティングの練習をし、叔父は紀行文の執筆に励みます。女の子にとって大切なのはサッカー、叔父にとって大切なのは書くこと。そして、彼らはその大切なものに合わせた生活を送ります。
この物語は、中学入学直前の女の子の元気さと落ち着いた叔父の視点を通して展開されます。とても素晴らしい作品です。
小説の終わり方は、読者によって受け止め方が分かれるかもしれません。しかし、このラストがあるからこそ、物語の独特な雰囲気が生まれるのでしょう。ぜひ、読んでみてください。
ダムヤーク
この小説は一部の方にはおすすめできません。
その一部の方とは、「文学には教訓が必要だ」とか、「物語にははっきりとした目的がなければならない」と考える方々です。
この小説は、独立した短編が集められた作品で、楽しくユーモラスに読むことができます。
しかし、読み終わった後に、「今、何を読んでいたのだろうか」と思うことがあります。
そして、次の短編を読んでまた同じ感想を持ち、繰り返しになります。
この小説の評価は、そんな不思議な魅力を好むかどうかで変わるでしょう。もしそのような魅力に惹かれるなら、ぜひお試しください。
やんごとなき読者
ご存じの通り、本が行動のきっかけになることはめったにありません。
大抵は、自分でも気づかないうちに決意を固める際の後押しになるだけです。
こちらは小説『英国女王、読書にハマる』です。帯のこのキャッチフレーズだけでも興味を引かれるでしょう。それまであまり本を読むことがなかった女王が、偶然出会った移動図書館で、何も借りないのは失礼だろうと考えて本を借りることから、どんどん読書に夢中になっていきます。それが公務に支障をきたすほどで、周りの人々は心配になります。「最近はどんな本を読んでいますか?」「この本がおすすめですよ」と女王に言われる日が来るとは…
女王を主役にしたため、どたばたコメディにはなりませんが、軽快でさっぱり読める小説です。
読んでいる途中でどのように物語が終わるのか気になりますが、最後には納得の結末が待っています。ぜひお楽しみください。
水よ踊れ
志こそ最も優先すべき―
1996年の夏、日本の大学に通っていた主人公は、交換留学を利用して、少年時代に過ごした香港に戻る決意をします。
1年間という限られた留学期間で、主人公が向き合いたかったのは、かつて落下事故として処理された少女の真実でした。
香港のイギリスから中国への返還、イデオロギーの対立、日本人への反感、人々と都市の在り方。様々なものに翻弄されながらも、主人公は真実を見つめようと奮闘します。
幸いなことに、私は自分がどの国の人間であるかという悩みからは遠ざかってきました。
なぜ私はこの国に生まれたのかという問いも、悩むことはありませんでした。
悩むどころか、自分が日本人であることを意識する瞬間すらほとんどありませんでした。
繰り返しになりますが、これはおそらく幸せなことだと思います。
しかし、一方で時折、自分の考え方が少し不健全ではないかと感じることもあります。
まとめ
日々の生活に疲れたときや、リフレッシュしたいときにぴったりな、心に響く感動の短編小説を6つ厳選してご紹介しました。
この6つの作品は、青春のひと夏を描いた物語や、異文化背景の主人公たちの成長物語など、幅広いジャンルから選んでいます。
それぞれの小説には、共感できる要素や心に残る名シーンがたくさん詰まっています。どの作品も、読者の心に響く言葉で綴られた感動作ばかりです。
これらの短編小説を読めば、あなたの心もきっと温かくなるこあなたにぴったりな感動の物語を見つけてください!